はじめて開業する場合に知っておくこと 個人か法人か

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目次

個人事業と法人事業

自分で仕事をはじめる場合、個人事業として経営するのか法人(会社)組織として経営するのかを選択する必要があります。
どちらがどう有利なのか、違うのか、そういった疑問があるかもしれません。
もしどちらがいいかわからない場合は、個人事業ではじめてください。
なぜなら、普通は個人事業から仕事を増やしていき、税金的に有利になって会社を作る方がお得だからです。
しかし、初めから法人にしておいた方がいい場合もあります。それは信用の問題です。
法人でなければ仕事を受注できないような場合は、選択の余地はなく法人として事業をスタートすることになります。

なぜ個人事業からスタートするのか

個人事業というのは、すなわち自分一人ですぐに事業が始められる方法です。
請負や何でも屋、アフィリエイター、一人親方、すぐに仕事が始められるのが個人事業です。
一方、法人事業というのは、まず会社を作る必要があります。一般的には株式会社を設立して事業を始めますが、会社を作るのにお金がかかります。
儲かっていなくても住民税がかかります。だいたい最低6、7万円かかります。

通常、事業をはじめてすぐに商売が軌道に乗ることは稀です。つまり赤字になりがちです。個人であればもうかっていなければ税金の支払いも少ない、またはゼロになりますが、会社の場合は最低6、7万円税金の支払いが付いてきます。そういう意味で、個人事業でスタートするのがベターです。

儲かってきたら法人化

なぜ個人事業を法人化するのかという選択の一つに消費税が2年間免除になる、というものがあります。通常、消費税は年商1000万円を超えると2年後に消費税を払う必要があります。例えばH28年に開業して、H29年に売り上げが1000万円超えた場合、2年後のH31年から消費税の支払いが発生します。ただし、いくら消費税を払うのかはH31年の事業年度が終わらないとわかりません。まず2年前に消費税の納税義務が発生するかどうかの判定がされます。仮にH31年の収入がゼロだとすれば、消費税の納税額はゼロになります。H29年度の収入はあくまでH31年度に消費税の納税義務があるかどうかの判定にすぎません。

ところで、個人事業と法人事業は別人格です。一般に法律上では私たち(自然人)と法律上人と認められたもの(法人)が定義されています。たとえ私たちが法人で働いたとしても、私たち≠法人となり、別人格になります。さて、ここで上記の消費税の納税義務の話を思い出してみましょう。消費税は2年前の収入で納税義務を判定します。例えばH29年の売上が1000万円超えているため、H31年は消費税を支払う必要がありますが、H31年度に法人になって、個人事業を辞めたとしたらどうなるでしょうか。上記のH31年の収入がゼロと同じ状況になりますので、個人事業の消費税を支払う必要がありません。一方、新しく設立されたH31年度開始の法人は、2年前はまだうまれていないため消費税を支払う必要がありません。つまり、ある時点で個人から法人に変更することによって、消費税が2年間支払う必要がないということです。

他には、同居家族に給料を支払っている場合、個人事業であれば専従者給与として支払うことになります。ただし、金額の多い少ないにかかわらず配偶者控除や扶養控除の対象から外れてしまいます。一方、法人になり給料をもらう場合、あくまで法人からの給与になりますので、条件を満たせば配偶者控除や扶養控除の対象になります。また、自分の報酬に対しても給与扱いにあるため、給与所得控除が使えるようになります。法人=サラリーマン・パートとして働くとイメージすればわかりやすいでしょう。
※個人事業主であれば仕えた青色控除65万円はなくなります。

その他に、自営業者であれば自分に退職金を出すことはできませんが、法人になれば退職金を支払うこともできます。社宅という名の家賃を会社に負担してもらうこともできます。社会保険に加入することもできます。生命保険料も上限がなくなり経費にできます。

法人化のメリット
消費税が2年間免除になる
配偶者控除等が使えます。本人に給与所得控除が使えます。
自分に退職金を払えます。

はじめから法人であれば、消費税の2年間免除制度を使えません。

いつ法人化するのがいいか

これは一概にはいえませんが、消費税を考えるのであれば、少なくとも1000万円を超えないとこのメリットが無くなります。
消費税はあくまで1000万円超えた場合に発生する税金です。収入が1000万円以内で法人化してもそもそも消費税を支払う必要がないため意味がありません。

次に、儲け(所得)がいくらかも検討する必要があります。収入が2000万円、経費が1900万円程度であれば、税金等の支払いもあまりないかもしれません。それなのに、わざわざ法人化すると手間がかかります。

※自分で記帳・申告できるのであれば問題ありませんが、個人事業は自分で申告できたとしても、法人の申告は手書きでは無理です。ソフトがあってもまず無理です。つまり、税理士に依頼しないといけなくなります。そのため税理士に報酬の支払いが発生します。個人であれば、無料相談会等でただで申告できていたことも、さすがに法人の申告は無理になります。

また、個人事業より法人事業のほうが税務調査の対象になりやすいです。別に悪いことをしていなくても、うっかりミスやそもそも知らなかったということは多いです。私が今まで無料相談会で見かけた間違いは、復興税の計算をしていない、生命保険料控除の金額を間違えている(新・旧両方の控除額を合計していた)、公的年金の控除をしていない、消費税額を租税公課として経費にしていない、などなど多数あります。例えば、配偶者控除や扶養控除の対象者が亡くなった場合も、処理を間違えているケースもあります。

ちょっと話がそれましたが、儲けが400~800万円程度が一つの目安になるのではないかと思います。

最後に

個人事業でも法人事業でも、FAXが必要になります。
メールでデータが添付される現代でも、仕事ではFAXを使う機会が多いです。
しかし、今時は格安でかつ便利なFAXがあります。



個人的に使っていますが、ひと月1500円で使えます。送受信150ページまでは基本料金に含まれているため無料です。通常はFAXを受信のみで利用していますが、ひと月の基本料を超えたことはありません。FAXが届くと登録しているメールにPDFファイルとして受信されます。つまり、通常のデータを添付されたメールが届くので、不要であれば印刷する必要もなく画面で確認できます。送信する場合も、FAX番号をアドレスと考えて、メールで送信することで送信できます。

例えば、公式に公開されている例だと、03-1234-5678 に送る場合、81(日本国内に送る場合)+3(最初の0は省略)+12345678 +@efaxsend.com となります。
81312345678@efaxsend.com

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